略歴・業績
久保山哲二, 博士(工学), 教授
Tetsuji KUBOYAMA, PhD.
学習院大学
計算機センター &
人文科学研究科 アーカイブズ学専攻
〒171-8588 東京都豊島区目白1-5-1
南5号館 304号室
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所属
研究分野+関心のある分野
- 離散データ構造(文字列、木、グラフなど)の近似パターンマッチング、 類似度設計、編集距離計算
- 離散データ構造の機械学習・データマイニング
- バイオインフォマティクス(糖鎖構造解析、インフルエンザウイルスの遺伝子変異分析)
- 入札データ分析 / PCの操作ログ分析
- 計算アーカイブズ学
略歴
- 1992年 九州大学工学部情報工学科卒業
- 1994年 九州大学大学院システム情報科学研究科知能システム学専攻修士課程修了
- 1997年 九州大学大学院システム情報科学研究科知能システム学専攻博士課程単位取得退学
- 同年 東京大学 国際・産学共同研究センター 助手
- 2007年 同 助教
- 2008年4月 学習院大学 計算機センター 准教授
- 2008年4月~ 東京大学 生産技術研究所 喜連川研究室 協力研究員
- 2008年10月~2014年3月 東京電機大学 未来科学部 安田研究室 研究員
- 2008年4月~2009年3月 東京大学 先端科学技術研究センター渡部研究室 協力研究員
- 2009年7月中旬~9月中旬ベルン大学コンピュータ科学・応用数学研究所(IAM)客員研究員 (日本学術振興会・スイス科学財団 特定国派遣研究者(短期))
- 2013年4月 同教授
- 2019年4月 人文科学研究科 アーカイブズ学専攻 教授 (計算機センターと併任)
- 2019年12月1日〜 東京電機大学 総合研究所・知能創発研究所 客員教授
競争的資金
科研費
学外の共同研究等
- 2017〜2019年度 立命館大学アートリサーチセンター共同研究(資源活用型)(代表)
- 「機械学習による型紙画像分類の自動化」
- 2015年度 国立情報学研究所共同研究・研究企画会合公募型(代表)
- 「法律表現における言い換えパターン発見手法の開発」
- 2013年度 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター共同研究(分担)
- 2012年度 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター共同研究(代表)
- 「行列分解技術を用いたインフルエンザウイルスの抗原変異分析」
- 2011年度 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター共同研究(代表)
- 「次元削減手法を用いたインフルエンザウイルスの抗原変異のトレンド分析」
- 2010年度 北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター共同研究(代表)
- 「アミノ酸の高次元符号化によるインフルエンザウイルスの抗原変異予測」
- 2009年度 日本学術振興会・スイス科学財団 特定国派遣研究者(短期)
- 「グラフの編集距離とカーネル学習に関する研究」
学内の競争的資金
- 2017年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「二部グラフのクラスタリング手法の比較実験」(代表)
- 2016年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「超高速カテゴリカル特徴選択手法を用いた高次元データの特徴付け」(代表)
- 「裁判例データデータベースを用いた新たな研究手法の開発」(分担)
- 2015年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「静的Webサイト生成CMSの調査とサイト構築」(代表)
- 「授業への学生割当方式の調査研究」(分担)
- 2014年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「学内文書のペーパーレス化に向けた調査研究」(代表)
- 2013年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「無線LANの利用パターン分析」(代表)
- 2012年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「ミルナー不変量計算のための非可換多項式環処理」(代表)
- 2011年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「学内Webサイトログからの閲覧者の行動分析」(代表)
- 2010年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「電子メールの送受信ログによる学内コミュニケーション構造の定性的分析」(代表)
- 2009年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「高速な文書間類似度計算手法の実装とレポート剽窃検出への応用 」(代表)
- 2008年度 学習院大学計算機センター特別研究プロジェクト
- 「特許の質の評価への機械学習からのアプローチ」(代表)
主な論文
- Google Scholar / citations
- CrossRef
- ArnetMiner
- ACM DL
- DBLP
- CiNii
- Microsoft Academic Search
- Scopus
- MathSciNet
受賞
- 2016: The Best Paper Award at The 15th IFIP I3E conference,
- E. Hashimoto, M. Ichino, T. Kuboyama, I. Echizen, H. Yoshiura: Breaking Anonymity of Social Network Accounts by Using Coordinated and Extensible Classifiers based on Machine Learning, 15th IFIP I3E, LNCS 9844, pp.455-470, 2016.
- 2009: The Best Invited Session Award (Chair with Prof. Sebastian Rios in the University of Chile). The 13th International Conference on Knowledge-Based and Intelligent Information & Engineering Systems (KES 2009).
- 2007: 研究会優秀賞, 「畳み込みカーネルと多項式カーネルの一般化」人工知能学会.
- 2006: 優秀プレゼンテーション賞, 電子情報通信学会第17回データ工学ワークショップ・第4回日本データベース学会年 次大会 (DEWS).
学会における活動
学会の委員等
- 2018年4月~現在 情報処理学会論文誌: 数理モデル化と応用 編集委員
- 2012年4月~2014年3月 人工知能学会: 人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI) 主査
- 2010年4月~2012年3月 人工知能学会: 人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI) 主幹事
- 2008年4月~2010年3月 人工知能学会: 人工知能基本問題研究会(SIG-FPAI) 幹事
- 2012年4月~2016年3月 情報処理学会論文誌: 数理モデル化と応用 編集委員
- 2011年4月~2012年3月 情報処理学会論文誌: 数理モデル化と応用 ゲスト編集委員
- 2007年4月~2011年3月 情報処理学会論文誌: 数理モデル化と応用 編集委員
- その他 人工知能学会 全国大会 座長・評者、データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(DEIM) コメンテーター等
国際会議の委員等
- 2020 12th Asian Conference on Intelligent Information and Database Systems
(ACIIDS2020): Program committee member
- Special Session ICxS2020: Program committee member
- 2019 11th Asian Conference on Intelligent Information and Database Systems
(ACIIDS2019): Program committee member
- Special Session ICxS2019: Program committee member
- 2018 10th Asian Conference on Intelligent Information and Database Systems
(ACIIDS2018): Program committee member
- Special Session ICxS2018 (Intelligent and Contextual Systems): Program committee member
- 2017 29th IEEE International Conference on Tools with Artificial Intelligence (ICTAI): Program committee member
- 2017 20th International Conference on Discovery Science (DS2017): PC co-chair member
- 2017 9th Asian Conference on Intelligent Information and Database Systems (ACIIDS2017): Program committee member
- 2017 20th International Conference on Discovery Science
- 2016 28th IEEE International Conference on Tools with Artificial Intelligence (ICTAI): Program committee member
- 2016 International Workshop on Smart Info-Media Systems in Asia (SISA2016), Special Sesson on High Dimensional Data Summarization for Discrete Structures: Organizer
- 2015 Workshop on Time Series Data Analysis and its Applications (TSDAA2015) in the 7th JSAI International Symposia on AI (isAI2015): Co-chair
- 2014 Workshop on Graph-based Algorithms for Big Data and its Applications (GABA2014) in the 6th JSAI International Symposia on AI (isAI2014): Co-chair
- 2013 Workshop on Data Discretization and Segmentation for Knowledge Discovery (DDS13) in the 5th JSAI International Symposia on AI (isAI2013): Co-chair
- 2013 9th IAPR - TC-15 Workshop on Graph-based Representations in Pattern Recognition (GbR 2013): Program committee member
- 2012 SCIS-ISIS 2012: Chair of Organized Session on Machine learning and its application to bioinformatics with Prof. Kilho Shin
- 2012 The 7th IAPR International Conference on Pattern Recognition in Bioinformatics (PRIB2012): Program committee member
- 2012年 IEEE World Congress on Computational Intelligence (WCCI 2012) Special Session on Computational Intelligence in Social Media Analysis and Mining: Program committee member
- 2011 2nd Workshop on Algorithms for Large-Scale Information Processing in Knowledge Discovery (ALSIP 2011): Program committee member
- 2011年 The 3nd Asian Conference on Machine Learning (ACML 2011): Program committee member
- 2011 8th IAPR - TC-15 Workshop on Graph-based Representations in Pattern Recognition (GbR 2011): Program committee member
- 2010年 The 2nd Asian Conference on Machine Learning (ACML 2010): Program committee member
- 2009年 The 13th International Conference on Knowledge-Based and Intelligent Information & Engineering Systems (KES 2009): Chair of Invited Session on Social Networks with Prof. Sebastian Rios in the University of Chile
- 2009 The 1st Asian Conference on Machine Learning (ACML 2009): Program committee member
所属学会
教育
- 2008年4月~ 学習院大学 専任教員
- 初等情報処理1,2
- 情報処理1A 1B
- コンピューターの動作原理からコンピューター科学の概観
- 軽量プログラミング言語によるデータ処理入門
- 情報処理2A 2B
- インターネットの原理
- ネットワーク分析入門(PageRank, コミュニティ抽出)
- 情報数理解析入門1,2 (~2009年度)
- 2017年7月25,26日 兵庫県立大学 シミュレーション学研究科・応用情報科学研究科 集中講義
- 人工知能とビックデータ解析
- 2010年4月~ 東京電機大学 卒論・修論・博士論文指導
- 2013年度 修士2年生・社会人研究員 各1名 特徴選択、PC操作ログ分析
- 2012年度 4年生・修士1年生・社会人研究員 各1名 特徴選択、PC操作ログ分析
- 2011年度 4年生・修士2年生・社会人研究員 各1名 Web・PC操作ログ分析
- 2010年度 4年生・修士1年生 各1名 Web・PC操作ログ分析
- 2009年前期 東京工業大学 大学院情報理工学研究科 非常勤講師
- 離散データ構造間の類似度設計と機械学習への応用
- 2008年 カーネギーメロン大学日本校 Summer Project Reader (Advisor Prof. Shin)
- 情報セキュリティと機械学習に関連するサマープロジェクトの指導
- 2007年4月~2008年3月 東京学芸大学非常勤講師
- 数学と情報処理(数学専攻の1, 2年生対象)
- LaTeXによる文書作成とRubyによる文書処理
- 1999年4月~2002年3月 東京学芸大学非常勤講師
- 情報数理II(数学・情報専攻の3,4年生対象)
- グラフ理論、言語理論、組合せ最適化問題など
- 数学基礎論(数学・情報専攻の3,4年生対象)
- 一階述語論理(タブロー法、完全性証明など)、命題様相論理
- 情報数理II(数学・情報専攻の3,4年生対象)
- 2003年度~2007年度 東京大学 CCRテクノロジー・リエゾン・フェロー講義
- 情報セキュリティ、データマイニングなど
- 2002年度~2003年度 東京大学 CCR情報教育セキュリティプロジェクト
- 地方自治体上級管理者向けのセキュリティ教育
外部委員等
- 2014年度〜 東京電機大学国際化サイバーセキュリティ学特別コース外部評価委員
- 2014〜2016年度 九州大学 廣川研博士課程学生アドバイザリ委員
- 2014年度 九州工業大学 坂本研論文調査委員会外部副査
過去の所属研究プロジェクト
- 2006年4月~2009年3月 東京大学CCR情報セキュリティコミュニティ委員
- 2003年度 技術経営(MOT)プログラム開発業務 (経済産業省:三菱総合研究所取りまとめ) において、「セキュリティ教育カリキュラム」を開発
- 2002年4月~2006年3月 東京大学CCR情報・教育セキュリティプロ ジェクト委員
- 1994年4月~1996年3月 (財)新世代コンピュータ技術開発機構 (ICOT) 並列定理証明タスクグループ委員
産学連携事業
- 2000年4月~2008年3月
東京大学産学連携提案プロポーサル
(前CCR-DB)の立ち上げ、仕様策定とシステム管理
- 東京大学全学の教員一人一人がインタビューを通して提案した、産学連携のための研究テーマをWebデータベース化したものです。
- インタビューのスケジューリングやインタビューアの割り当てから、外部からの問い合わせ、産学連携のリエゾン活動までを総合的に管理するシステムを含んでいます。
- 1998年4月~2000年3月 特許情報データベースの構築
ネットワーク管理業務
- 1997年4月~2008年3月 東京大学 CCRネットワーク部局管理担当
- ネットワーク環境新設当初から部局唯一人の管理担当者として、 CCR全体のネットーワーク仕様策定と、全てのネットワークインフラに関する業務(ルータ、スイッチ、各種サーバ管理(メール, DNS, DHCP, Web, データベースなど))に従事。
- 1997年4月~2008年3月 東京大学 生産技術研究所電子計算機室スタッフ
- ネットワーク機器やユーザ登録のためのWebアプリケーション作成、課金システム構築、所内のセキュリティ診断などの業務に従事。
学位論文
Matching and Learning in Trees (PDF 2.7Mbyte)
博士(工学) 東京大学, 2007年4月
この論文は、木の編集距離に基づく様々な木構造の近似照合アルゴリズムを統一的な観点から整理し、その結果をカーネル法による分類学習へ応用したものです。順序代数により木構造の近似照合の厳密な意味を定式化することで、既存研究に含まれていた様々な誤謬や問題点を解消し、既存の近似照合アルゴリズム間の関係を明らかにしました。その結果、木の近似照合アルゴリズムには、構造比較の感度(近似の度合い)に応じた、きれいなクラス階層が存在すること、計算量と構造比較の感度には密接なかかわりがあること、従来別々のアルゴリズムだと思われていた複数のアルゴリズムが実は同じアルゴリズムであること、などがわかりました。
この結果を用いて、さまざまな木構造間の類似度を設計し、木構造の分類学習を行うためのカーネルを設計しました。従来の畳み込みカーネルの枠組みを超えた新しいカーネル設計の枠組みも含んでいます。さらに、文字列の q-gramを拡張した木のq-gramの概念を用いて、高速な木カーネルを設計し、糖鎖構造の分類学習へ適用しました。
この論文は、木の編集距離に関する包括的なサーベイを含んでいます。 木の編集距離に関して概観する場合は、第2章と、第4章の最後の節 (sumamry)を参照してください。
keywords: tree edit distance, alignment of trees, tree kernels, glycans
keywords: 木の編集距離, 木のアラインメント, 木カーネル, 糖鎖